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【要約・書評】「マッキンゼー経営の本質」から学ぶ成功する企業とは

【要約・書評】「マッキンゼー経営の本質」から学ぶ成功する企業とは

こんにちは、
戦略コンサルタントのシータです。

今日は、
マッキンゼー経営の本質」から学ぶ経営学に関して述べていきます。

 

 

最近、「経営者の顔が見える」企業が増えてきたと思います。

柳井正さんが経営するユニクロ、
孫正義さんが経営するSoft Bank
元米GE副社長の藤森義明さん率いるLIXIL、
日本マクドナルド会長の原田泳幸さんをトップに据えたベネッセホールディングスなど、
旧来の日本企業の中にも、トップの顔が見える企業が急速に増えています。

 

では、なぜ、営者の顔が見えているのか。

 

それは経営学的には、
明確な意志を持って自社のビジョンを掲げ、
そしてビジョンに沿った戦略を打ち立て、
それを社内・社外に伝える力が高いからなのです。

つまり、経営力に優れていると言えます。

 

では、「経営力」に優れているとは何か。

「マッキンゼー経営の本質」によると、その答えが記載されております。

それは、
生み出した経営システムを機能させ、
そしてその経営システムを語り続けられているかどうか、
です。

経営システム」という抽象的な言葉が出てきました。

本書を参考に説明すると、
経営システムは経営プロセスが体系的に組み合わさって成り立つものです。

そして、その経営プロセスによって社員は各々のリーダーシップ性が湧き出し、
会社の様々なリーダー達はまるで個人事業主のような責任感で組織を動かしていくのです。

 

 

・・・なるほど

 

そして、
著者のマービン・バウワーは、
成功する企業の特徴とは以下の点だと断言しております。

・企業の経営幹部が、戦略的に重要な意味を持つ事実を深く理解し、顧客が何を求め何を必要とするかを知り抜いている。
・戦略的に重要な意味を持つ事実を客観的に見つめることができる。
・経営目標を定め戦略を立てる時、後追いや真似をしない。
・戦略の正しさを信じ、ひたむきに実行する。
・経営資源の面で大差をつけようとせず、戦略計画で競争相手を上回り、総合的な業績で差をつけにいこうとする。
・常に戦略的に考え行動する。

 

まさに、
先ほど挙げた会社に当てはまっているとは思いませんか?

 

では、
ざっくりとした説明はこのくらいで、
マッキンゼー経営の本質」を見ていきましょう。

「マッキンゼー経営の本質」要約

優れた経営とは、
基本的な経営プロセスが体系的に組み合わさった経営システムによって形成される。
そして形成された経営システムを社内に機能させることで、
社員が活性化し、企業が成功する鍵となる。

「マッキンゼー経営の本質」章ごとの要約

序章

優れた経営とは、基本的な経営プロセスが体系的に組み合わさった経営システムによって形成される。

第1章 経営の意思

経営とは、組織の目標を定め、人材をはじめとする資源をその目標達成へと導いていくこと。

経営システムが社員全員にはっきり理解され、
会社の方針や規則が終始一貫している時、
社員は目的に向かって生産的に仕事に取り組む。

システムとして経営が行われている会社では、様々な経営プロセスが一つの目的に向かって働く。
経営プロセスとは、集団や組織の行動を効率よく行うための方法であり、
以下の14の経営プロセスから経営システムを組み立てることができる。

・経営理念を生み出す
・経営目標を設定する
・到達目標を設定する
・戦略を立案する
・行動方針を立案する
・行動方針を定める
・基準を設定する
・手順を定める
・組織計画を立てる
・人材を配置する
・事業計画・業務計画を練る
・施設設備を用意する
・資金を手配する
・社員に情報を提供する
・社員に行動を促す

上記の経営プロセスを定め、基本を実践していることこそが、成功への鍵となる。

事業の成功とは、以下の3点である。

1、売上高とシェアの拡大
2、長期的な投資利益率
3、経営の継続性

以上を踏まえ、経営システムが機能している会社では、社員は創意工夫と熱意を持って最大限の努力をする気になる。

 

第2章 経営理念

成功する企業では、「経営理念」という言葉が重要視されている。
優れた企業に共通して見られる共有理念は以下である。

1、高い倫理規範の維持
2、事実に基づく意思決定
3、外部環境への適応と変化
4、実績に基づく評価
5、スピード重視の経営

経営理念を社内に根付かせるためには、経営トップが行動で示すべきである。

 

第3章 戦略

計画立案プロセスとは、
事業単位、そして会社全体のための計画を立てるプロセスである。

計画立案の3段階
・戦略計画
・事業計画
・業務計画

戦略立案にあたっては、希少な資源をどのように配分するか、優先順位をつける必要がある。

戦略計画(組織がとるべき方向についての「考え方」)の立て方
1、戦略計画の説明責任はライン部門の長が負うものとし、最終責任はCEOが取る。
2、戦略計画を事業単位と会社全体の2つのレベルに分ける。事業単位の目的と戦略は、全て全社戦略の中に含まれる。
3、会社が行う事業領域を明確に定義し、それぞれに到達目標を立てる
4、それぞれの事業について、次の3種類の戦略を立てる(①市場戦略②利益戦略③人材戦略)
5、戦略計画の責任者であるライン部門の長に補佐スタッフを配置する。

戦略立案プロセスにおいて大切なのは、「事実」に基づく姿勢を貫くことである。

市場戦略とは、
顧客つまり製品のサービスを実際に使う人に価値を提供する方法を見つけること。

市場戦略が固まったら、利益戦略の策定に移る。
市場戦略から、おおよその利益水準がわかるので、それに基づいて利益戦略を立てる。
第一段階では、利益に影響を及ぼす要因を洗い出し、その相対的な重要度を分析する。
事業ごとに損益分岐点を示すチャートを用意すると、販売量・価格・製品構成が利益に与える影響を一目でみて取れる。
重要度で利益の要因を順位づけられたら、最も重要な要因には断固たる経営の意思を持って取り組むべきだ。

戦略と経営で先んじる企業は、競争で優位に立つ強力な武器を手にしたことになる。
なぜなら、公表された目標や戦略しか競争相手には分からないからである。

 

第4章 行動方針・基準・手順

戦略に適った行動をするための行動方針・基準・手順について

行動方針を決めるとは、ある場面で取りうる行動の中かから最適な行動を選ぶこと。
基準を決定する際は、考えられる選択肢をできる限り用意し、それぞれに伴うコストや予想される結果を検討する。
そして費用対効果のバランスが最も取れている選択肢を選ぶ。
手順とは、基準に従って方針を運用するときの段取りを説明したもの。

→これらを文書化すべき

 

第5章 組織

誰が何をするのか、誰にどんな権限があるのか、誰は誰の上司で誰の部下であるのかをはっきりと組織形態で表すべきである。

組織計画は次の段階を踏んで行う
1、計画の実行に必要な仕事を定義する。
2、仕事を各ポストに割り当て、そのポストに就いた社員に分担させる。
3、各おいストに権限を委譲し、そのポストに就いた社員に対し、任務を自分で実行するか部下に命じる権利を与える。
4、上下関係を定める。
5、最後に、各ポストの仕事の効率を上げるために必要な資格や条件を定める。

「権限はポストにあり」という大原則を遵守して、不要な権力闘争を避けるべき。
誰が正しいか、ではなく、何が正しいか、で判断すべき。

人材を選抜する時の流れは以下である。
ポストを設定し、そのポストに仕事を割り当て、その仕事の遂行に理想的な能力・適性などの条件を決定し、
次に候補者を実績に基づいて評価し、
仕事に必要な条件と候補者の能力・適正を出来るだけマッチさせる。

 

第6章 経営幹部

経営システムが本当に効果を発揮できるかどうかは、第一線の幹部にかかっている。

ビジネスの場面で手腕の発揮が要請される状況とは、責任の重圧を感じるような仕事が与えられた時である。
そのため、経営幹部に遂行責任と説明責任を持たせることが大事だ。

遂行責任と説明責任を持たせるために第一に必要なのは、権限委譲である。

「権限はポストに帰属する」という考えを徹底して、権限移譲をスムーズに行えば、
上司も部下もお互いなにをどうすれば良いかが判断できコミュニケーションが円滑になる。

 

第7章 事業計画・業務計画とコントロールシステム

経営陣も事業部の長も事業計画案に目を通して数字だけでなく、事業内容にまで踏み込み、
各事業部の長期的な「健康状態」をチェックすべき。

計画立案を適切に行い、経営陣は定性的・定量的な判断基準を持つべきである。
つまり、計画立案プロセスがきちんと実行されているかが、すでに定性的な評価基準の一つになる。
そして、計画がスケジュール通り進行しているか、
予算計画通りの結果が出ているかをチェックして、
経営陣は年間を通して計画と照合しながら各事業部の業績を評価できる。

事業計画は計画立案プロセスの真ん中に位置し、大まかな戦略計画を中期的な実行計画に落とし込み、
この事業計画から1年単位の業務計画を起こし、業務計画から予算を編成する。

事業計画は機能横断型、業務計画は機能別となる。
事業計画では、経営資源をどう配分するかを検討し決定を下す。
→実行可能性を吟味し大きな流れを決める。
業務計画では最終的な結果に繋げられるよう期間や責任者など、細部まで決める。

経営幹部が社員を活性化させ、計画の実行を促進するためには、

1、そもそもどんなデータに基づいて計画を立てたのか
2、計画を実行した社員の業績はどうか
3、実際に何が起きたのか

という事前データ→業績→フィードバックの流れが必要。

基本的な計画と経営情報は、
過不足ない的確な情報が与えられればシステム全体が活性化され、
様々な経営プロセス同士の相互作用を促すという点で欠かせない要素である。

 

第8章 計画から実行へ

社員を動かす最高のモチベーターはリーダーシップ。
経営システムによって、自主性が大いに奨励され、リーダーシップが発揮される環境になる。

社員が仕事を好きになる理由
・自由裁量の余地があること
・業績に基づく昇進の機会が用意されていること
・仕事から達成感が得られること

組織構造によって責任が定まり、権限委譲によって社員に自由裁量の余地が与えられる。
この2つの経営プロセスが導くことによって、社員一人一人の仕事のやり方が組織の目的へと収集される。

経営の意思には、効果的なシステムを構築するだけでなく、それを語り続ける必要が求められる。

以上が、章ごとの要約です。

最後に

アメリカでは伝説の経営書と言われている本書。

私もこの本は、
経営について語られているその他の本よりも端的に「良い経営」のためにはどうするか、
が書かれているので、読みやすく素晴らしい本だと思います。

「経営学」に関してざっくりと分かっていただけたと思いますが、
より細かく知りたい方は是非本書をお読みください。